正倉院の宝物には漢方もあるのです

今年の正倉院展は完全予約制で密にならず

出陳物が見やすく大満足!

これから見に行くご予定の方は是非お薬にも興味をもって

欲しいと思います。

 

最初の展示室は薬で、

奈良時代の厚朴、遠志、大黄、芒硝、竜骨など

目玉は竜骨。

五色龍歯(象の歯)と名付けられていて

たまげるくらい大きいのですよ。

 

厚朴は変色ないくらい綺麗で、

大黄は真っ黒に変色し

芒硝はもともと白色の結晶ですが

ツボの中で真っ黒な大きな塊になり

時の流れがわかります。

これらは現在も汎用される漢方生薬です。

 

驚かされたのは雄黄(おおう)です。

ヒ素と硫黄の混合物。

一部変色があるものの鮮やかな黄色で、

かわいらしい卵型に形成されていました。

昔は真っ黄色だったのかもしれません。

現在では決して見ることのない品に大興奮!!!

おそらく、これを見て興奮しているのは数人かと・・・

 

奈良時代も疫病が流行った時期があり

正倉院の薬は民に分け与えられたそうです。

 

いつの時代にも人は見えないものと闘い続けるのですね。

早く新型コロナウィルスが過去のものに

なってほしいです。