先日、貴重な漢方薬を見る機会がありました。
牛黄、鯉胆、麝香、牛胆などの動物薬の現物です。
こぶしくらいもある牛黄には驚きました。
牛黄とは、牛の胆のうに生じた結石のことです。
千頭に1個あるかどうかといわれるくらい貴重な生薬です。
その他のものも製品に入っていることを知るくらいで、めったに見る機会もないため非常に興味深く楽しませていただきました。
そのほか、江戸時代から200年間和漢薬を製造されている犬伏製薬の薬剤製造に使用されてきたさまざまな道具も拝見しました。
それらと一緒に展示されていたイーライリリー社製の生薬標本は世界各地から集められた生薬が丁寧に216種収められており、昔から大切にされていたことがよく分かりました。
現在の保険医療に使用されるいお薬の中には、患者が使用方法が分からず捨ててしまうケースも多いようです。
しかし、このような歴史を見ていくと古代からの人類の努力があってこそ。また、自然の恵みが有ってこそ病気に打ち勝つ薬の存在を大切にしなければいけないと感じました。
パッケージ化された薬の製造工程は分からないものですが、全て貴重な資源であることを忘れず大切にしてほしいものです。